着物には様々な文様が描かれていますよね。購入する際、好きな色と雰囲気で決めてしまいがちですが、実は文様1つ1つに意味・願いが込められていることをご存じでしょうか?
せっかく着物を着るのなら、描かれている文様の詳しい意味を抑えておきたいもの。意味が分かることでシーンに合わせて柄を選べるようになり、さらに着物を楽しめるようになること間違いありません。
本記事では、着物の柄と文様の種類・用語を解説していきます。柄・文様は正しい着物選びをする上で重要なポイントとなってくるため、ぜひ抑えておいてくださいね。
この記事の目次
文様とは
文様とは、着物や帯に描かれている柄のことです。きっと、成人式の振り袖や夏祭りの浴衣などで見かけた方も多いことでしょう。
始まりは約1300年前の奈良時代。中国文化の影響を受け、徐々に日本独自のデザインが生まれていきました。その中で様々な深い意味・願いを込めた文様が確立されていったのです。
文様は1000年以上の時が流れた現代でも非常に大切。人生において避けては通れない冠婚葬祭でも、ぜひ重要視したい部分でもあります。
それぞれに意味や格がある
着物に格があるのと同じように、文様にも季節感や格が存在します。突然「文様の格」と言われても混乱してしまうかもしれませんが、その成り立ちが分かれば自ずと格・意味が見えてくるものです。
ひとつひとつが分からずとも、代表的なものが分かれば全体的な雰囲気で理解することができるでしょう。1種類だけではなく2種類以上の文様が組み合わせられているものなら、すぐに理解できるようになるかもしれません。
身の回りの植物や自然、動物、器物、直線、曲線などがある多種多様な文様。
ぜひこの機会に、現在持っている着物・帯の文様と照らし合わせてみてはいかがでしょうか?
文様の用語
ここからは、多種多様な文様の中でも多く使われている「代表的な文様」を9種類紹介します。
これらの代表的な文様はアニメや成人式、結婚式などで多く使用されてきたため、きっと1度は見かけたものがあるはずです。小物や帯と合わせることができるようになれば、さらに着物の世界が広がってゆくでしょう。
名前は覚えずとも柄と意味を理解することで、今後の着物選びに役立ててくださいね。
文様の「繋ぎ」
1つの文様を繋ぎ合わせた「繋ぎ」は、「続いていくこと」や「途絶えないこと」を意味することが多く、縁起の良い柄として使われてきました。
有名どころとして「亀甲繋ぎ」が挙げられます。亀甲とは、亀の甲羅のような形をした六角形のこと。これが上下左右にいくつも繋がっている柄のことを「亀甲繋ぎ」と呼びます。「長寿」や「健康」を表しており、1年に渡って着用できる文様です。
他に有名な繋ぎ文様は「七宝繋ぎ」。楕円の4分の1を上下左右に繋げたもので、四方に続いていることから「四方」→「七宝」と言い換えられるようになったのだとか。
七宝の柄の円形は、人と人の繋がりを表しているとされており、意味は「円満」や「調和」「子孫繁栄」です。こちらも亀甲繋ぎ同様、通年着ることができます。
他にも四角形を縦に繋げた「吉原繋ぎ」なども人気の繋ぎ文様です。
文様の「尽くし」
「○○尽くし」とは、同じテーマを集めて散りばめた文様のことです。
「宝尽くし」が有名で、文様の中でも特に縁起が良い「吉祥文様」でもあるおめでたい文様です。打出の小槌や宝珠など、縁起が良い器物を集めてお祝いする気持ちを表しています。主に、結婚式や成人式などで多く着られていますが、逆に葬式などの悲しい気持ちを表すシーンには向きません。
他にメジャーなものと言えば「楽器尽くし」や「扇尽くし」などの器物文様でしょう。身近にある様々な器物を文様化したもので、単体でも草花と一緒でも描かれているバリエーション豊かな文様です。特に扇は、その形が「末広がり」で縁起が良いとされ、非常に奥深い文様となっています。
その他おめでたい花・菊をたくさん散らした菊尽くしなども人気です。
文様の「子持ち」
同じ文様を繰り返す中で線の太さや大小などの違いを作り、親子に見立てた文様です。
亀甲文様の中にさらに小さな亀甲を描いた「子持ち亀甲」や、太い線と細い線を並べた「子持ち縞」、太い線と細い線を並べて格子の柄にした「子持ち格子」などがあります。いずれも「子孫繁栄」を意味し、通年着用することが可能です。
中でも「子持ち亀甲」は長寿の象徴である亀が描かれているため、「宝尽くし」と同じく「吉祥文様」として知られています。フォーマルな着物からカジュアルな着物まで、幅広く使われてきた文様の1つです。
文様の「流し」「流れ」
縁起が良い器物・草花などと水流を組み合わせることで、水の上を流れていく縁起物を表す文様です。単体でも美しいのですが、水流と組み合わせることで流れが生まれ、より華やかな文様へと仕上がります。
室町時代の貴族が楽しんだという扇を川に流す遊びから取られた「扇流し」や、長寿を象徴する菊を流した「菊流し」、散った桜が流れていく様を表した「桜流し」などが代表的。全体的な意味は流れている器物によって異なりますが、流水は「災厄を流す」「火難除け」「清らか」などを意味しています。
器物単体では表現しきれない気持ちを表したい時、ダイナミックに表現したい時におすすめです。
文様の「よろけ」
よろけたような線の文様を「よろけ○○」と呼びます。くっきりとした直線とは違ってやわらかな印象を与えることができる、女性的な文様です。
「よろけ縞」は、ストライプを手書きしたような文様。現在ではカジュアルな街着として好まれています。元々は異国の柄で「島渡りのもの」から「縞」と呼ばれるようになりました。江戸時代後期には粋な文様として庶民から愛されてきたという古い歴史があります。
他にもよろけ檜垣、よろけ藤などが存在。街歩きや気のおけないパーティ、やわらかな印象にしたい時などにおすすめです。
文様の「捻」
「捻(ひねり)〇〇」とは、花の中心を捻ったように花弁が一方向を向いている花の文様のことです。
古くから「寒さを耐え抜いて咲く花」として親しまれてきた梅をあしらった「捻梅」は、年が開けて1番に着るおめでたい柄でした。昔は、桜よりも梅の花の方が「おめでたい花」として人気だったようです。現在では最も1月~2月にかけて着られており、「忍耐力」や「生命力」「子孫繁栄」を表しています。
特定の花ではなく、デフォルメ化された花の「捻花」は季節に関係なく着用することが可能です。
文様の「取り」
ある形を切り取り、繋いだ文様の「○○取り」。形に沿って枠を作り、その中に器物などが描かれている文様です。
代表的な例といえば「道長取り」でしょう。道長とは藤原道長のことで、彼が好んでいたことからその名が付きました。和紙を指でちぎって斜めに並べたような柄で、主に背景として使われています。
カジュアルからフォーマルまでよく見かける「雲取り」は雲の輪郭の中に文様を入れたもの。かつて雲は人智を超えた存在に関係していると信じられていたことから、「やがて良いことが起こる予兆」「輪廻転生」などのおめでたい意味を持った文様となりました。
他に色紙の中に文様が描かれ、それが重なっている「色紙取り」などが人気です。
文様の「散らし」
布全体に文様を散らしたものを「○○散らし」と呼びます。
落ち葉になっても2つの葉がしっかりと繋がっていることから「夫婦円満」を表している「松葉散らし」が有名です。松葉単独の文様なら冬の着用がおすすめですが、松葉散らしのように「全体的な柄」として描かれているものは1年中着られます。徳川綱吉の定め小紋だったという説もある、ありがたい模様なのです。
また、日本の国花・桜もよく「桜散らし」としてよく使われてきました。開運招福、五穀豊穣、繁栄などの願いが込められています。
文様の「破れ」
連続文様を部分的に切り取り、破れ目のようにした表現です。
亀甲繋ぎの一部を切り取り、幾何学的な文様としているものを「破れ亀甲」と呼びます。普通の亀甲とは少しだけ違う、ユーモア溢れた文様です。
また、「破れ麻の葉」も抑えておきたいところ。六角形の形が麻の葉に似ていることからそう呼ばれるようになりました。麻の葉は4ヶ月で4メートルほどにもなることから、着物にも「子どもの成長」への願いが込められています。
主な文様の種類
文様には様々な願いが込められていることが分かりましたね。では、文様の種類は一体どのようになっているのでしょうか?
一覧にまとめた以下の表をご覧ください。
種類の名前 | 意味 | 着られるシーン |
吉祥文様 | 開運・円満・健康・願望成就・厄除け・長寿など | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参りなど |
正倉院文様 | 生命力・守護・芳情など | お茶会・パーティ・訪問・成人式・葬式・法事など |
有職文様 | 幸福・幸運・高貴・優美・子孫繁栄・商売繁盛など | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参り・お茶会・パーティ・訪問・葬式・法事など |
名物裂文様 | 生命力・守護など | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参り・お茶会・パーティ・訪問など |
自然文様 | 永遠・恵み・不断長久・漁師の無事など | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参り・お茶会・パーティ・訪問など |
器物文様 | 開運・吉兆・優美・邪気払いなど | お茶会・パーティ・訪問・成人式・葬式・法事など |
植物文様 | 力強さ・長寿・五穀豊穣・吉兆・物事のはじまりなど | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参り・お茶会・パーティ・訪問・葬式・法事など |
動物文様 | 長寿・生命力・強さ・子孫繁栄・安産など | お正月・七五三・街着・結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参りなど |
割付文様 | 幸せが続いていくこと・平和な暮らし・円満・厄除けなど | 結婚式・成人式・入学式・卒業式・お宮参りなど |
このように、文様にはそれぞれに意味があり、格があります。
着物を選ぶ際に注意深く見てみると、さらにシーンに合った着物を着られるようになることに間違いありません。ぜひ参考にしてみてくださいね。
吉祥文様
着物の文様には、何らかの吉兆の意味が込められていると言われています。「吉祥文様」とは、その数多くの文様の中でも特に縁起がいいとされる文様ことです。亀甲や扇、福禄寿、宝船、束ね熨斗、青海波は有名ですよね。意味を知らなくとも、その華やかさからすぐにおめでたい印だと理解できるでしょう。
そのルーツは中国。長く貿易をしている中で日本にもたらされました。鳳凰や松竹梅は中国の思想を大いに受け継いでいるデザインです。日本の伝統的デザインは平安時代以降、遣唐使が廃止されてから作られたと言われています。
このように、吉祥文様はおめでたい気持ちを表す文様のためお葬式や法事には向いていません。成人式や結婚式、普段着として着ることをおすすめします。
正倉院文様
正倉院文様とは、奈良時代に建てられた東大寺の倉庫・正倉院に収められている染織品の文様のことを指します。中には「正倉院に収められている宝を文様化したもの」も正倉院文様と呼ぶ場合があるため注意が必要です。
正倉院文様の特徴は、何と言っても異国の情緒が入っているところ。多くの方は見てすぐにペルシャや中国の影響を受けていることが分かるのではないでしょうか?それほどに日本の伝統文様とは少しだけ違っている文様なのです。
例えば、古代ペルシャを思わせる宝相華文、古代中国を思わせる連珠文、鳳凰文、唐草文などが正倉院文様に当たります。いずれも非常に格が高いとされているため、訪問着や黒留袖などとして着ることがおすすめです。
有職文様
平安時代以降、公家階級の服装や調度品、牛舎、輿車、建築などの装飾に用いられた文様のことを「有職文様」と呼びます。宮中の儀式などの研究者、学者などを「有職者」と呼び、その方々が着ていた文様ということでその名が付きました。そのため非常に格が高く、雅な雰囲気が感じられるところが特徴です。
異国と日本の伝統文様が混ざったような有職文様の起源は大陸にあります。古代オリエントよりヨーロッパや中東、アジアを通り、形を変えながら日本に伝来したのだそうです。
浮線綾文、花菱文、七宝文、鱗文などもその影響を直に受けていると考えられています。
名物裂文様
茶器をしまう仕覆や帛紗、楽器の掛け軸や表装に使われる裂地などのことを名物裂(めいぶつぎれ)と呼び、その名物裂をモチーフにした柄を名物裂文様と呼びます。
これらの多くは貿易品としてインド、中国、東南アジアなどからもたらされた最高級の織物でした。そのため、異国の影響を強く受けていることが特徴です。
時は流れ、名物裂は渡来時期によって極古渡り、中渡り、今渡りと分類されるようになりました。代表的なものに角倉文、笹蔓緞子、伊予簾、有栖川文などがあります。
自然文様
自然文様とは、月、星、雲、波、風景などの自然をモチーフとした文様のことです。中には雷や流水などの形にしづらいものまで文様化しているものも。雄大な自然を描いた自然文様の多くは吉祥文様とされており、おめでたい時に着られることが多いでしょう。
中国では既に殷・周の時代から自然現象が文様化されていました。それが日本に伝来したのは飛鳥時代・奈良時代頃だったと言われています。歴史が古く、これまでたくさんの人に愛されてきたロマン溢れる文様です。
他に雪輪、富士山なども好まれています。
器物文様
器物文様とは、扇、文箱、色紙、短冊、楽器、御所車など身の回りの道具をモチーフとした文様です。
特に扇と楽器は形が美しいため、古くから着物や帯に描かれてきました。単独で用いられることも、植物や動物と組み合わせられることもあります。
楽器は現在でも能装束などの衣装に使われているほど縁起が良い文様です。「大きく鳴る」ことから「良く成る」たとえとされるようになり、縁起が良いと言われるようになりました。
手まり、貝桶、立雛、独楽などは、縁起物として子どもの着物にも使われています。
植物文様
花や木、草などをモチーフにしたものを植物文様と言います。人気の桜、梅、朝顔、藤などもこの植物文様です。
基本的には季節に合ったものを選ぶのがポイント。見た目で季節の移ろいを表現することができ、四季がある日本らしさをまとうことができます。吉祥文様とされている松竹梅、葵などは季節に関係なく、通年着られておすすめです。
現代、菊と桜は通年使用可能とされている場合もあるため要注意。人によって通年使用できないとしている方もいるかもしれません。
その他向日葵、秋草、菖蒲、菊なども人気の植物文様です。
動物文様
植物と組み合わされることが多い動物文様。飛鳥時代・奈良時代に中国から吉祥文様として龍や鳳凰、亀が伝わりました。
中でも大変ありがたい動物とされているのが鳳凰と鶴でしょう。どちらもおめでたいことが起こる前に現れる「瑞鳥(ずいちょう)」で、今でも花嫁衣装に用いられています。古代中国における伝説上の鳥、鳳凰は現れると世の中が繁栄するとまで言われていた鳥です。格式が高く、高貴な文様として人々に尊ばれてきました。
他にも兎、猫、唐獅子、魚文などが人気です。
割付文様
1つの文様を上下左右に繰り返し、規則的に配置した割付文様。布を一定の区画に区切って割付けたもので、模様づけの総称でもあります。本記事の前半で紹介した「○○繋ぎ」と似たような見た目です。デザインする際、縦と横の線で区切り、その交点に文様を割付けることに由来しています。
麻の葉、市松、よろけ縞などがその代表例です。日本の伝統と職人の息吹が感じられる非常に繊細な文様で、カジュアルな装いとしておすすめ。フォーマルな割付文様としては七宝文や亀甲がいいでしょう。
季節に関する柄・文様・色
せっかく季節に関する柄、文様、色の着物を持っているのなら、やはり季節に合わせて着こなしたいものですよね。
実は季節に応じて着物を着こなすには、昔の暦を知る必要があるのをご存じでしょうか?着物が日常着として着られていた昔の日本は現在とは違う暦が使われていました。旧暦と現在のグレゴリオ暦では季節の月に違いがあるため、現在では実際の季節より1ヶ月ほど先を目安に先取りするものだと考えられています。
しかし、新旧どちらの暦を基準にして着るべきかについては誰も答えを持ち合わせていないでしょう。
そこで、ここからは季節別に旬の草花と色を紹介していきます。ぜひ自分がその時感じる「季節感」に合わせて着物を選んでみてくださいね。
春の柄・文様・色
現在では3月~5月が季節とされている春。旧暦では1月~3月が春とされていたため、現在でも春の柄は1月~3月に着る人がいるのだとか。
基本的には明るいパステルカラーやピンクがおすすめですが、旧暦に合わせる方は新春らしく松竹梅などのおめでたい柄を取り入れましょう。
柄は花ぼかし、花蝶、桜、花筏、紫陽花などの草木がおすすめ。見てすぐに春の芽吹きを感じられるような華々しい柄で彩ってみてはいかがでしょうか。
桜の時期が過ぎる頃には、徐々に花が新緑へと変化していくのに伴い、若緑、水色、藤色などがおすすめです。
夏の柄・文様・色
段々と気温が高くなっていく夏は、見ているだけでも涼しそうな文様、色合いがおすすめです。
例えば雨や海、流水などの水に関する文様なら涼しさと夏を表現することができます。流水は「流し」の項目で説明したように、桜などと一緒に描かれていることが多々あります。そうした場合は一緒に描かれている花の季節の柄・文様という分類になってしまうため、夏には向きません。ぜひ着る前に確認してみてくださいね。
また、夜は夏の風物詩である夏祭り、花火などもおすすめです。8月頃からは秋の草花で涼しさを先取りしましょう。
色はなるべく水色、白、灰白色など、清涼感たっぷりの色でクールダウン。生地はさらりとした生成りにすると着ている本人も涼しげでいいでしょう。
秋の柄・文様・色
秋は中秋の名月や十五夜、お月見、紅葉など日本ならではのイベントが多い季節ですよね。それらイベントに関係した文様の着物なら何でもおすすめです。
色は淡い色、黄土色、抹茶色などの落ち着いたもの、もしくは紅葉をイメージさせる朱色がいいでしょう。中でも紅葉は「秋の定番」。10月頃から着始める方が多いようです。
加えて、着物の世界には秋草文様というものがあります。秋の七草(桔梗、萩、女郎花、撫子、薄、葛、藤袴)に加え、秋に咲く草花をモチーフにしたものの総称です。これらの草花は8月下旬から着ることができます。
また、秋は更紗などの異国文様を着る時におすすめの季節でもあります。落ち着いた色合いものが多く、よく似合うとされているためです。
冬の柄・文様・色
冬はほとんどの動植物が活動を停止し、静寂に包まれる季節。そのため、一般的には着物の色も白、黒、深緑、若葉色などの落ち着いた色が推奨されています。
植物文様なら松竹梅、笹、椿、霰、水仙などがいいでしょう。「厳しい冬を耐え抜いて力強く咲く」という意味があり、非常に冬らしい情緒が感じられます。松竹梅は吉祥文様のため、最もお正月に向いている文様の1つです。
また、冬は星や月などの天体文様が外せない季節でもあります。冬は空気が澄んでいて天体観測に最適なのに加え、クリスマスなどのイベントを想起させるものでもありますよね。
まとめ
今回は、着物の文様について紹介しました。文様には様々な種類と込められた意味があることが分かりましたね。これらを抑えておくことで、利用場面なども考えやすくなります。
中には季節やシーンに適した文様もあるため、ぜひ着物を選ぶ際に文様にも気を配ってみてくださいね。
できれば、季節ごとの代表的な色も合わせて抑えておきましょう。さらに着物の世界が広がり、もっと楽しめるようになるかもしれません。