成人式に着る着物は?振袖の選び方や購入・レンタル・ママ振りの特徴など解説

成人式に着る着物は?振袖の選び方や購入・レンタル・ママ振りの特徴など解説

成人式の準備はいつから始める?
前撮りや当日はどんな準備をしたら良いの?
などこれから成人式を迎える方やママさんは疑問だらけですよね。
こちらの記事では、振袖の選び方や準備・当日までの流れなど成人式に関する様々な内容をまとめてご紹介いたします。
ぜひ、最後まで読んで不安な事を無くし成人式を迎えてください。

成人式はいつから?意味と歴史

成人式に参加をするにあたり、その意味や歴史を知っているとまた一段と引き締まった気持ちで参加できるかと思います。
では、さっそく成人式の意味や歴史についてみていきましょう。

昭和24年制定「成人の日」

昭和24年から祝日として「成人の日」が制定されると、全国の自治体主催の成人式が行われるようになりました。
初期の頃は、第二次世界大戦後の衣服も少ない時代だったため、式には平服で出席していました。
昭和30年代の高度経済成長期に入ると、それまで戦争で壊滅状態にあった呉服業界が、江戸時代の「元服」をヒントに成人女性に振袖を着てもらおうと動き出したのです。
それまで着物に飢えていた母親世代の後押しもあり、成人式は着物という流れが生まれました。
現代では男性も羽織袴という江戸時代の元服の再来のような姿になってきました。

書籍参考:時代考証家のきもの指南

1999年までは1月15日を若者を祝福し、激励する目的として「成人の日」が行われていました。
のち2000年からはハッピーマンデー制度導入をきっかけに1月の第2月曜日を「成人の日」と制定されるようになりました。
    
また、2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に改正されました。
成人式のあり方は法律による決まりはなく、各自治体によってまちまちです。
18歳を対象にしていくのか、その場合は受験シーズン真っ最中での開催とするのか。改正した初年度の成人式は18歳から20歳までの合同開催となるのか。
など問題は多々ありますが、各自治体の判断により変動があるので市町村のお知らせをこまめに確認してください。

成人式の着物・振袖はいつから探す

成人式の着物・振袖はいつから探す
年々、成人式の着物を早めから探し始める方が多くなってきていますが、早すぎても遅すぎてもお気に入りの一枚を選ぶのは難しいかもしれません。
では、どのくらい前から探せば良いのでしょうか。

振袖はレンタルの場合はもちろんですが、購入の場合でも仕立ての兼ね合いにより時間はかかります。
ママ振りを着用する予定の方も仕立て直しやクリーニングが必要な場合もある為、かなりの日数を要します。
その為、当日の着付けの予約などもあるので遅くても1年前には動きだしましょう。

では、それぞれの特徴やどのような方におすすめなのか詳しくご紹介いたします。

2年前の1〜3月

この時期から成人式の振袖探しを始める方は、なるべく多くの振袖から選びたいという方や合わせる小物を別々に探したいという方におすすめです。
余裕を持って準備をしたい方はこの時期から準備を始めてもらうと確実です。

レンタルのものでも、お目当てのものが予約済みという事はよくあります。
こだわりや希望イメージが明確な人、和装小物をそれぞれ別々に探して自分らしい着こなしを求める方などは早めに準備を始めましょう。

また、この時期から成人式当日の着付け・前撮りの予約など動き始めないと希望の日時や地域によってはとれない可能性もあります。

1年前の7〜9月

1年前の7〜9月も、振袖の予約が集中しやすい時期です。
新作の着物はこの時期が最終の予約となる事も多いので、最新の振袖を求めている方はこの時期までを目安にしてください。

1年前の1〜3月

この時期になると振袖の種類が限られてしまったり、美容院の予約なども埋まってしまう事もあります。
ですが、時間帯に余裕がある場合や美容室での一番人気の時間帯希望でなければ予約も可能です。
また、ママ振りや既に振袖を持っているという方で、小物合わせだけを変えたいなどという場合の方もこの時期からの準備でも大丈夫です。

成人式当日までの流れ

成人式当日までの流れ
それでは、まだ振袖を用意していない状態から成人式当日を迎えるまでの流れをご紹介します。

成人式の日程や時間を確認しよう

まずは成人式の日時や場所についてですが、おおよその時期として2年前から1年前までには確認してください。
ただ、1年前にならないと詳細が決まっていない事が多いので、確認できない場合は昨年までの情報を参考にしましょう。滅多な事がなければ比較的例年同じ場合がほとんどです。

振袖をレンタルする場合は時間の調整が必要な為、確認次第お店へ時間を連絡するようにしましょう。
着付けやヘアメイクをセットでやる場合はその予約も必要になります。

振袖を決めよう

振袖はレンタルにするのか、それともママ振りなどの手持ちの着物にするのか、どちらにするのかによって事前準備が変わります。
レンタルの場合はこだわりのある方は2年前から、ママ振りなどのお手持ちの着物がある方は1年前くらいから振袖や小物を決めましょう。
ママ振りなどは自分の体型に合っているのか、クリーニングが必要ではないかを確認して必要の場合はすぐに出しにいきましょう。
成人式近くになってから仕立て直したりクリーニングを出したりすると、想像以上に時間がかかり慌てて準備をする事となってしまいます。

当日のヘアセット・着付けを予約しよう

当日のヘアセット・着付けを予約しよう
振袖を決めたらすぐにヘアセット、着付けを予約しましょう。
1年前に振袖を選ぶという方は、振袖を決める前に予約してしまっても良いくらい当日のヘアセット・着付けの予約は重要です。
美容院やホテル、出張着付け師にお願いする場合や契約した振袖屋さんで予約する場合があります。
いずれにせよ同じ日時に多くの人が予約をする為、成人式の時間に対してちょうど良い時間帯はすぐに埋まってしまいます。
午前中の式なのにとれる予約時間はギリギリの時間だったり、反対に午後の式だけど早朝のまだ暗い時間帯から着付けをする事となってしまったりしては大変です。

前撮りの日程を決めよう

当日の予約が決まれば一安心ですが、前撮りをする場合はこちらも日程を早めに決めてしまいましょう。
契約する着物屋さんが撮影も一緒に承ってくれる場合がありますので、一度契約したお店へ確認してみてください。
ホテルなど別でお願いする場合は別途予約が必要です。
成人は人生の節目のタイミングですので、前撮りの時は両親や祖父母も一緒に和装をして家族写真を残しておくとより素敵な思い出となるのでおすすめです。

決まった時間に振袖一式を預けよう

前撮りが無事に終わればあとは成人式当日に備えます。
着付けをお願いしたお店から、成人式当日の一週間前から前日までに着物一式を持参する様に連絡があります。

これは、当日までにハンガーなどで着物を吊るしてシワなどを取る必要があるからです。
また、小物などの準備物の入れ忘れや買い忘れがないかなどを確認してくれる場合もあります。
式当日に準備物の不足があり着付けの時間が遅れてしまうと、その後に予約が入っている他の方の支度にも影響が出てしまいます。
成人式の時間に間に合わないなんて事になると多くの人たちに迷惑がかかる可能性がありますので、きちんと前もって確認の意味も込めて持ち込みましょう。

【成人式当日】

前日から当日の予約時間に合わせて十分な睡眠をとって向かいましょう。
早朝からの予約の場合、いつも通りの時間に寝てしまうと睡眠時間が十分にとれず、着物を着てから具合が悪くなってしまったというケースもあります。
また、緊張していて食欲がないからと何も飲食せずに着物を着るのも気持ち悪くなってしまう原因となります。
朝食を適度に摂ってからお支度しましょう。

また、振袖を崩さない為にも歩き方や階段の上り下りの仕方・車の乗り方や座り方などを着付け師さんに聞いておいたり事前に調べておくと安心ですね。

無事に成人式を終えた後は、レンタルの場合は期日までにお店へ返却しましょう。
購入した振袖やママ振りの場合は、汗や雨の他ファンデーションなどの皮脂汚れや目に見えない汚れもついている可能性が高いです。
ただ、3月に卒業式を控えていて着用の予定があるという事であればそれが終わってからで良いのですが、しばらく着用予定がない場合は必ずクリーニングに出しましょう。

振袖の選び方

年々振袖のテイストや種類が増えています。
その中からどんな柄や色が自分に似合うのか、自分が好きなテイストはどんな振袖なのかを選ぶのは簡単ではありません。
ここでは、様々な切り口から振袖を選ぶ方法をご紹介しますのでどうぞご覧になってください。

①着たい振袖のテイストから選ぶ

まずは、大まかな雰囲気からどんな振袖のコーディネートをしたいのかイメージしましょう。
振袖のテイストによって得意な振袖店が分かれます。
特に個性的な振袖は大手の古典柄が得意な呉服店では取り扱いが少ない場合もありますので、事前にざっくりとしたイメージでも構いませんので希望の雰囲気を固めましょう。

王道の古典系

淡いクリーム色が優しい印象の振袖です。
柄はとりわけ縁起が良いとされている熨斗の吉祥文様です。
古典柄というのは日本独特のモチーフを使った扇や鼓などの柄や、昔ながらの花柄や吉祥文様や有職文様を古典柄と呼んだりします。
ママ振りや大手の呉服屋さんなどでは、古典柄の着物が多いのではないでしょうか。

昔から使われている柄にはそれぞれおめでたい意味が込められています。
熨斗はおめでたい時に使用する熨斗をいくつも重ねて束ねている事から、たくさんの人から祝福をうける事を表しています。
また、その幸せを周囲の人と分かち合ってほしいという願いが込められています。

ギャル風のモード系

こちらは、花模様のお洒落な白地の着物です。
帯もシンプルながらも繊細なラメがまたおしゃれに見せてくれるモード系のコーディネートです。
重ね襟や着物の襟にはたっぷりのレースが施されていて顔まわりを華やかにみせてくれます。
振袖というと金銀華やかで様々な色味の柄を使ったものを想像する事が多いかと思いますが、こちらのように白一色で洗練されたモード形の着物はハッと目を引くようなスタイリッシュさを兼ね備えています。

現代的なモダンかわいい柄

シックで落ち着いた紺地に優雅な花と蝶々が舞うモダン可愛い振袖です。
綸子の正絹生地を使用しているので、美しい光沢感が都会的で洒落た印象となります。
そして、すっきりとシンプルなデザインで、しっとりと上品な雰囲気の振袖なので大人っぽいイメージにしたい方におすすめです。

昔可愛い大正ロマン

大正ロマンとは、明治時代から大正時代までの西洋文化を取り入れたデザインの事を呼びます。
こちらの振袖の様に、鮮やかな色合いのもので個性的な和柄を取り入れた昔可愛い大正ロマン柄の振袖はいかがですか?
洋服では中々表現しずらくても振袖だったら思いっきり大正ロマンのテイストを楽しめます。

個性的なゴスロリ系

一生に一度の成人式には自分の好きなゴスロリテイストで参加したい!という方にはこちらの様なゴスロリ系の振袖があります。
ゴスロリは黒を基調としたものでフリルやレースをあしらったデザインのものです。
自分らしい振袖を見つけて成人式を迎えてくださいね。

②自分に似合う色・柄から選ぶ

パーソナルカラーを知っておくとより自分を魅力的に見せる事ができます。
春・夏・秋・冬4つのタイプに分ける事ができます。
パーソナルカラーに合っている色味を身に付けると、血色がよく見えたり顔色をより可愛らしく、又はかっこよく見せてくれたりします。

春と秋はイエローベースと言われ、一般的にブラウンやオレンジなどの赤みが入った暖色系が似合います。
夏と冬はブルーベースと言われ、ベージュやパステルカラーなどの寒色系が似合います。
では、それぞれタイプ別にご紹介いたします。

春  イエローベースのにごりのない色が似合います。
     コーラルピンク、サーモン系オレンジ、アイボリー など

夏  ソフトで優しい明るい色が似合います。
     中明度、中彩度のパステルカラーやミントグリーン、オフホワイト など

秋  落ち着いていてシックな色味が似合います。
     こっくりとしたオレンジやカーキ、マスタード など

冬  凛としたクールな色味やハッキリとした色や暗い色が似合います。
     ブラック、レッド、ダークネイビー など

また、身長や体型によってもおすすめな柄が変わります。

身長が高めの方は、柄が大きなものや総柄がおすすめです。
身長がある分振袖の見せる部分も多くなりますので、華やかな振袖を着こなせます。
また、色味が濃い振袖も重くなりすぎずスタイリッシュにかっこよく見せてくれるでしょう。

平均的な身長の方は、比較的どんな振袖もおすすめです。
王道の古典柄はもちろん。身長が小さめの方だと重く見えがちな赤や黒などのハッキリした色味もよく似合います。

小柄なお嬢様には、小さめの柄が可憐でより可愛らしい雰囲気になりよく似合います。
斜めの柄を選べば縦長効果でスタイル良く着こなせます。
ただ、大きめの柄が全て似合わないという事ではないのでかっこ良い雰囲気で着こなしたいという場合には大きめの柄を選んでいただいて大丈夫です。
その場合は、ポイントで柄が入る様な柄の分量が少なめのものを選ぶとバランスがとれやすいのでおすすめです。

ぽっちゃりさんは、濃い色の振袖を選ぶと引き締め効果があります。
振袖は洋服よりも生地の面積が広い為、周りの人から見たときに色の与える印象が大きいので色選びは重要です。
柄は縦長の柄を選び、上半身に柄が少ないものを選ぶとスッキリと見えやすいです。

細身の方には、温かみのある色を選べばふんわりと見せられます。
優しい色合いのピンクや明るい雰囲気の色味がおすすめです。
柄は、華やかなものをたっぷりと総柄や横に広がりのある柄がふんわり見せてスリムな体型をカバーします。

③予算を決めて選ぶ

最後は、予め予算を決めてその範囲内から振袖を選ぶ方法です。
レンタルの場合は小物など全てセットで数万円〜20万円程度です。
購入の場合は10万円〜80万円程度でしょう。
ママ振りの場合は振袖は手元にあるので費用を抑えられますが、選ぶ小物によって価格が高額になります。
これはレンタルの場合でも、帯や小物をセット以外のもの豪華なものにしたいといった場合は、ランクをあげる必要がありその分多く費用がかかります。
その為、ものや状況・状態によって大幅に費用が変わる可能性がありますので、大体の目安にしておく程度にしておきましょう。

振袖入手方法

では、実際にどのように振袖を入手するのか具体的にご紹介いたします。
それぞれのメリットやデメリットを踏まえてお伝えしますので、ご自分にあった方法でご検討ください。

購入

まず振袖から小物一式を購入する方法が一つ目です。
自宅に保管する事ができるので卒業式などで着用する予定がある方はおすすめです。
その他にも、ご自分の結納や親族の結婚式、初詣やお正月など着用機会は多いです。
また、柄によっては結婚後も袖を短く仕立て直して訪問着として着用する事もできるので、人によっては長く同じ着物を着用する事ができるのも魅力ですね。

レンタル

前提としてサイズが合っている必要がありますが、帯や小物などにこだわらなければ最も予算を抑えられる可能性が高いのがレンタルです。
振袖レンタルはランク分けしてあるので、ものによって値段が変わります。
また、レンタルは必要なものを一式準備してくれるので準備漏れの心配がありません。
準備に不安がある方には強い味方となってくれるでしょう。

フルオーダーレンタル

新品の振袖をお嬢様の寸法に一番近い形で仕立ててレンタルする方法です。
購入しても着用の機会が少ない、保管場所が無いなどの理由でレンタルが良いけど新品の着物をたくさんの種類から選びたい!という場合におすすめです。

レンタルだと自分のサイズの種類が少なく、多くの種類から選べなかったり気に入った振袖が見つかってもサイズが合わなくて諦める事になってしまったりします。
フルオーダーの場合は、サイズの心配はなくたくさんの種類から選ぶ事ができます。

費用は新品を仕立てる為、結果的に購入する場合と変わらない費用となる事が多いです。
せっかくなので、購入して何度も袖を通して着物を楽しんでほしいです!

ママ振り

近年、ママ振りを着用して成人式に参加される方が増えています。
ママ振りとは母や祖母、叔母などからもらった振袖の事です。
着用する場合は、寸法が合っているのかの確認とシミなどの汚れがないかを確認する必要があります。
昔の振袖でも、帯や小物、ヘアアレンジを変えれば雰囲気は様変りして今風のコーディネートに大変身します。
また、生地が良いものも多く周りと被る心配もありません。
古きを大切に家族の想いを繋いでいく意味でもママ振りはおすすめです。

成人式の着付けに必要なものは

では、振袖の着付けの際に必要となるもののご説明をいたします。

振袖一式

振袖

振袖は中振袖とよばれ、着用した時の袖の長さがふくらはぎの辺りになるものです。
長さは約100cm程で、柄付けは着物を広げた時に一枚の絵の様に見える絵羽模様です。
ただ最近は長身の女性も増え、袖丈が104cmから120cmほどある大振袖を着用する事も多くなっています。
新成人の方が成人式の主役ですので、着用する振袖は好きなものを自由に選んでください。

振袖は紋の数による格の変動はありませんが、現在は紋を省略している事が多いです。

帯
振袖用の帯は、袋帯と呼ばれる帯を使用する事が一般的です。
サイズは幅31センチ、長さ4m20cmから4m30cm以上のものを半分におって袋状にして着用する事から袋帯と呼ばれています。
柄付けは全通柄又は六通柄があります。

全通は帯の端から端の帯全体に柄が織られていて、体型や結び方を選ばず結べる帯です。
その分他の帯よりも重量があり、コストも多くかかる為価格帯も上がり高価な帯となります。

六通柄は、全体の6割程の部分に柄が織られている帯です。
帯は二重に巻いて使用するので一重目は表向きから見えない為、その部分は無地にしても問題はありませんし、周りの人から見ても全通と六通の見分けもほとんどつかないでしょう。
柄を入れている部分が少なくなるので価格を抑える事ができ、重量も軽く仕上げられます。
ただ、帯結びや着られる方の体型によっては無地部分が見えてしまう事もあるので購入やレンタルする前に確認が必要です。

帯締め

こちらは丸ぐけと呼ばれる帯締めです。
片側はカラフルな飾り紐となっていますので、アレンジ結びをして帯周りを華やかに見せる事ができます。
このように帯締めは帯を固定するという目的はもちろんですが、装飾としてより着物姿を華やかに見せるという役割があります。
種類豊富に様々なものがありますので、好きなテイストに合わせて選んでくださいね。
ちなみにこちらのような丸ぐけタイプの帯締めはレトロっぽさが特徴なので、大正ロマン風が好きな方にもおすすめです!

帯揚げ

帯揚げは帯枕を隠して帯周りの装飾として使用されます。
振袖に使用される帯揚げは、ふっくらとしたボリューム感が出せる総絞りのものや中抜きの絞り、刺繍の入った絞りなど様々なものがあります。
帯の上辺りに色味を足せるのでアクセントとしてコーディネートする事ができます。
刺繍で華やかにプラスするも良し、印象を引き締めてクールに見せるも良し、レースの帯揚げでガーリーに見せるも良し。
小物一つで印象を変える事ができるので色々探してみてくださいね。

重ね襟

重ね襟は伊達襟とも呼ばれ、着物を何枚も重ねて着ているように見せる為のものです。
幸せが何重にも重なりますようにという願いが込められています。
顔まわりに近い部分に色が入る為、表情を明るく見せてくれたりより上半身を華やかにしてくれます。
振袖と同系色のもので優しい印象にしたり、反対色でキリッと見せたり、帯や小物と色を合わせておしゃれにまとめてみたりと様々です。
また、パールのついたものやレース使用のものもあり、自分らしさを表現したい方は重ね襟にもこだわってみてください。
なりたい印象によって決めてみても良いかもしれません。

着付け用小物

着付け用小物
振袖の着付けに必要なものは意外と多いので、直前で焦らない様にしっかりチェックしてください。

・腰紐 5本(内1本ゴムベルト可)
・伊達締め 2本
・補正小物として脱脂綿、長方形のタオル3枚、ガーゼ
・肌襦袢、裾除け(ワンピースタイプであれば一枚)
・コーリンベルト
・長襦袢(半襟付きのもの)
・前板
・後ろ板
・帯枕
・三重紐
・襟芯
・足袋

草履・バッグ

草履とバッグは着物とセットになっている事が多いです。
草履は高さがある程格式が高いとされているので、高さが5,6cmと高めのものを選びましょう。
また大きさは、かかとが草履から少しはみ出るくらいが粋な着こなしとなり、さらに着物の裾を踏まない利点もあります。
当日になって初めて履くとなると、履き慣れておらずうまく歩く事ができなかったり足が痛くなってしまう原因にもなります。当日までに何度か履いて歩いておきましょう。

バッグは礼装用のもので振袖のテイストと合わせてあれば、セットのものでなくても構いません。
セットのものは統一感が出て正統派のきっちりした印象となりますが、お気に入りのものを探して合わせてみるのもおしゃれ上級者ですね。

ショール

成人式と聞いて白くてふわふわとしたボリュームあるショールをイメージされる方も多いのではないでしょうか?
そのくらい成人式の振袖には定番のものとして広まっています。
ショールは必ずなくてはならないものではありませんが、着物は首回りがスッキリしているので外を歩くときは寒くて大変です。
成人式は1月に行われる地域が多い為、寒さ対策としても重要な役割を担っています。
成人式以外では中々着用する事もないので、ふわふわのショールを付けて成人式を楽しんでください。

ちなみに会場内ではショールを外しておく事はマナーですので注意してください。

髪飾り

髪飾りは振袖と同様、種類が多く印象を大きく左右するので重要です。
最近は、ハンドメイド作家さんに着物を見せてそれに合う様にオーダーをして用意される方も増えてきました。
また、本物の生花をお花屋さんで予約して当日それを付けるという方法もあります。
その場合は、花が萎れてしまわないような工夫が必要ですが他の人たちと同じになりたくないという人は生花もおすすめです。

成人式のQ&A

では、ここで成人式を迎えるに当たって出てくる疑問点について答えます。
不安な事をなくして当日を迎えましょう。”]

Q.雨や雪の予報。振袖を守るコツは?

レインポンチョや着物用の雨コート、草履カバーを用意しましょう。
できればレインポンチョよりも着物の裾部分までカバーしてくれる雨コートがあると安心です。透けないタイプのものであれば、中の着物を帯にひっかけておけば裾が汚れてしまうのを完璧に防いでくれます。
雨風が強い場合は袂の汚れを防ぐ為にコートの振りを縫い閉じておくのもおすすめです。

草履カバーは着脱や携帯しやすいもので必要な時にサッと使用し足元を守ってくれます。
また、雨除けの役目だけでなく、足先の寒さ対策や防汚対策としての使用もおすすめです。
こういった小物類は成人式近くには売り切れが続出する為、余裕を持って準備をしてください。

正絹の着物には、予め雨や汚れから防いでくれるパールトーン加工をしておくと安心です。
特殊加工なので、雨などを吸収する事なくつるんと弾いてくれます。
ただ汚れを完全に防ぐ事はできないので、クリーニングに出す際には通常よりも料金や時間がかかるなどの面もあります。
パールトーン加工の着物に対応可能なクリーニング店で相談してみてください。

下記は、着物を汚してしまった時のクリーニングについての参考記事です。

Q.成人式の着物を、卒業式の袴と合わせる事はできるの?

卒業式の袴と合わせる事もできます。
昔から袴は、宮中で働く女性が着用していたという事もあり、上品で礼節のある装いとして扱われています。
その事からも教育の現場にふさわしく、かつ上品な優美さを兼ね備えた袴は卒業式などの式典での着用が一般的となっています。

一般にレンタル店で貸りる場合は、二尺用の着物に袴のセットで用意されます。
ですが、上記の背景から考えてみても振袖と袴のセットはふさわしい組み合わせですので、ぜひお手持ちの振袖を袴と合わせて着用してみてください。

Q.振袖はどうやって保管すれば良いの?

着用後はクリーニングした後、たとう紙に入れて一年中湿度を最適に保ってくれる役割のある桐たんすに保管しましょう。
桐たんすがない場合は、着物キーパーに入れて保管するのもおすすめです。
桐たんすは防虫、防カビ、色あせや水害から守ってくれる頼りになるアイテムです。

下記は着物クリーニング、お手入れの関連記事です。

Q.成人式までにしておいた方がいいことはある?

必要なものを全て揃えておく事はもちろんですが、和装の装いに慣れておくという事も大切です。
振袖のポイントとしては
・和装の所作
・和装特有の締め付け
・草履の歩きづらさ
が挙げられます。

成人式当日を迎える前までに、着用が可能であれば実際の締め付けや動き方がある程度わかるので何回か着用される事をおすすめします。
また、振袖でなくても夏の浴衣などでも体感しておくだけで抵抗感が変わりますので着用してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
成人式に向けての準備や流れがわかるとワクワクする気持ちが大きくなりますね。
一生に一度の成人式。
振袖選びから前撮り、当日の成人式と楽しみはたくさんですね。
是非お気に入りの一枚を見つけて、素敵な1日を過ごしてください。