【2023年最新版】着物に合うヘアカタログ(髪型・ヘアスタイル) 20選

【2023年最新版】着物に合うヘアカタログ(髪型・ヘアスタイル) 20選

着物を着た時はまとめ髪が主流であることはイメージが付く人も多いかと思います。
昔は日本髪、平成頃には盛髪に振袖…そんな印象ありませんか?
着物に限りませんが、ヘアスタイルにも流行があります。

「まとめ髪は決まりなの?」
「結婚式で華やかな髪飾りはダメって本当?」
「個性的な髪型を選びたい」
「洋服に合わせるような髪型はダメ?」

成人式や卒業式で振袖や袴を着る場合や、結婚式などのお呼ばれの席、また子供の式典などで着るフォーマル着物では髪飾りのマナーも変わってきます。
今回はシーン別と髪の長さ別で紹介するので、参考にしてください。

振袖の選び方や成人式の流れはこちら↓

着物の種類・TPOに合わせた着物の格はこちら↓

この記事の目次

着物に合う髪型と歴史

そもそも、着物にまとめ髪が多いのにはどんな理由があるのでしょうか?
歴史的背景と和髪の関係を見ていきましょう。

まとめ髪が基本の理由

時代劇や美人画などで見かける日本人女性は、多くが「和髪」で髪をすっきりとまとめ上げています。
実はこの日本髪のスタイルは安土桃山時代に遊女たちが結っていた「唐輪髷」が原型で、江戸時代になり「兵庫髷」「島田髷」「勝山髷」「笄髷」という4つの日本髪を代表する髪型が生まれました。
地域や身分、未婚か既婚か、さらに年齢や職業などで結う髪型は変わり、江戸時代には数百種類もの日本髪の結い方があったといいます。

「まとめ髪」は日本髪の名残でしたが、現代では
・髪の油分や整髪料で着物を汚さないように
・清潔感やきちんと感を出すため
・うなじが綺麗に見えるため
・着物の衣紋抜き姿によく似合う
といった機能面や美しさを求めた意味合いの方が強くなりました。

お呼ばれの席ではドレスでもまとめ髪が主流なように、礼装を身に着ける場面ではきちんと感や清潔感を求めてアップスタイルにするのが主流です。

ダウンスタイルを合わせる着物はある?

安土桃山時代からは結髪が主流だったと先述しましたが、その以前はどうだったのでしょうか?
実は平安時代の貴族の女性たちは、長い黒髪をまっすぐに垂らす「垂髪(すいはつ)」という髪型をしていました。
源氏物語の絵巻などをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
その後は戦乱の世になり、貴族から武士の時代に変遷するにつれて着物自体も活動的な装いになり、髪型も邪魔にならないように束ねていったことからまとめ髪が主流になったのです。

現代では着物が礼装として扱われることが多い為「まとめ髪が主流」となってはいますが、趣味の着物や成人式で着る振袖など自分が主役になる場面ではダウンスタイルでも問題はありません。

着物に合う髪型の選び方

実際に髪型を選ぶ際、気を付けるポイントを紹介します。
着用シーンで選ぶ際の代表格である結婚式は、現代はカジュアルウエディングなども増え多様化が進んでいるため、あくまでも参考程度にしつつ悩んだ場合は会場の雰囲気やドレスコードに合わせてくださいね。

着物の格、着用シーンで選ぶ

先述したように「着物だからまとめ髪」という決まりはなく、あくまでも「礼装だからマナーを守る」という意味合いのまとめ髪になります。

具体的に「第一礼装」「準礼装」「略礼装」に当たる着物を着る場合は
結婚式などのお呼ばれの席、入学式や卒業式などの子供の式典など正式な場がほとんどでTPOが重視される場になるため、清潔感やきちんと感のあるまとめ髪を選びましょう。

小紋や紬、木綿やウールなどの趣味の着物を着る場合はどんな髪型でも問題ありません。
和洋折衷のコーディネートとして帽子を合わせるのも素敵ですよ。
好きにアレンジしておしゃれを楽しみましょう。

↓ベレー帽とウール着物のコーディネート例

トレンドをチェックする

海外で人気なヘアスタイルや日常の中からトレンドを取り入れるのもひとつです。
例えば、2022年から流行した韓国風のエギョモリヘアやレイヤースタイルの顔周りを取り入れたり、前髪をシースルーバンクにするだけで、同じまとめ髪でも一気に「今っぽさ」がでますよ。

ショートスタイルならまとめ髪にする必要もないので、思い切ってマッシュショートボブや切りっぱなしミニボブなどにサイドの編み込みなど、すっきりとしたヘアアレンジを選ぶのもひとつです。

これらを踏まえて、長さ・シーン別におすすめの髪型を紹介するので参考にしてください。

ショートでおすすめの髪型5選

ショートヘアのアレンジは毛量によってボリューム感にかなり違いが出るため、事前に髪をヘアアイロンで巻いてボリュームを出したり、あえてスッキリとまとめてかっこよさを演出するなど方法は様々です。
なりたいイメージを考えながらスタイリングしていきましょう。

【お呼ばれ】夜会巻き風アレンジ

着物といえば王道の「夜会巻き」ですが、ショートヘアでもできるんです。
毛流れが大切なためコツは必要ですが、スッキリとしたまとめ髪にしたい場合は相談してみてください。

【お呼ばれ】片編み込み

普段と分け目をずらし、巻き髪と編み込みの合わせ技で髪留めを合わせることでショートヘアでもきちんと感がでます。
分け目を変えることで前髪のボリューム感は調節できるので、しっくりくる部分を選ぶといいですよ。

【普段着物】外ハネ×ねじりアレンジ

ボブよりの重めのショートを全体的に外巻きにして、前髪~サイドをねじってアレンジしています。
セルフでやるのであれば、くるりんぱでアレンジしてもいいかもしれませんね。
ピンで留めるのが難しい場合は透明のヘアゴムを使ったあとに大きめの髪飾りで結び目を隠してあげるなど、一工夫すればより簡単になりますよ。

【振袖・袴】タイト×金箔アレンジ

ショートスタイルをタイトにまとめ、ツヤ感をプラスすることで非常にかっこいいアレンジになります。
振袖の場合は髪飾りで華やかさをプラスしましょう。

【振袖・袴】サイド編み込み×水引き

同じくショートスタイルに髪飾りの例ですが、こちらはサイドに編み込みを仕込んでいます。
前髪をつくることで可愛らしさも出るので、お好みで選びましょう。

ボブでおすすめの髪型5選

ショートよりも長さがあるボブカットは、アレンジの幅が広がりつつもセルフアレンジもしやすくバランスの取れたヘアスタイルです。
巻き方次第で印象が変わり、内側に巻けば上品さや可愛らしさを、外側に巻けばフレッシュさを演出できます。
髪をおろしたままでも着物に合わせる際に毛先が肩に掛からず着物が汚れないのも嬉しいポイントで、普段着物をよく着る人はヘアアレンジの手間を無くすためにショート~ボブスタイルが人気なようです。

【お呼ばれ】シニヨンアレンジ

全体を巻きつつシニヨンを下でまとめて、落ち着いた雰囲気にすることでショートに近い短めボブでも可愛らしく上品なまとめ髪ができます。

【お呼ばれ】編み込み崩し

前髪を上げつつ可愛さをのこしたい場合は、全体をふんわり巻いてねじりアレンジと小さな髪飾りで華やかさを演出しましょう。
髪を巻くと全体的に髪が上がるためショートらしい仕上がりになり、すっきり感もでます。

【普段着物】くるりんぱハーフアップ

全体をゆるく巻いてくるりんぱとねじりアレンジで華やかなヘアスタイルが完成します。
通常のハーフアップよりもサイドをうしろにねじっていくため、正面からみるとすっきりとした清潔感のあるスタイルになります。
前髪も一緒に後ろに持っていくか、シースルーにして顔周りを残しすぎなければおしゃれなハーフアップになりますよ。

【振袖・袴】ハーフアップアレンジ

卒業式の袴に合わせる王道のハーフアップアレンジを、髪飾りで華やかにしたヘアスタイルです。
細かいドライフラワーをちりばめることで現代らしさを演出しています。
袴スタイルに合わせるとハーフアップの中でも個性が出て素敵ですね。

【振袖・袴】フィンガーウェーブ

さらにかっこよく、個性派を追求したい人におすすめなアレンジです。
左右でアレンジを変えて、レトロな雰囲気を演出します。
70年代のヘアスタイルを彷彿とさせるウェーブアレンジですね。

ミディアムでおすすめの髪型5選

ミディアムほどの長さがあると、さらにヘアアレンジの幅が広がります。
定番のまとめ髪の他にも、サイドで束ねたり、夜会巻き風にしたり、セルフアレンジもしやすくなるのも嬉しいところです。

【お呼ばれ】ギブソンタック

和装にも洋装にも合うアレンジなので結婚式などのお呼ばれ以外に、成人式で振袖と二次会のドレスを想定して選ぶ人もいる万能なヘアスタイルです。

【お呼ばれ】低め編み込みアレンジ

すっきりした夜会巻きだと物足りないけど、派手すぎるのはちょっと…という人は、ルーズすぎずきちんと感もある低めの編み込めアレンジがおすすめ。
小さ目のパールを散らしても上品で素敵です。

【普段着物】くるりんぱ×三つ編み

全体をゆるく巻き、後ろでくるりんぱしたら全体を三つ編みとヘアピンでまとめていきます。
ボブでも華やかなまとめ髪になるので、お好みの髪飾りをつけてアレンジしてみましょう。

【振袖・袴】低めアップスタイル

振袖の王道スタイルともいえる、低めのアップスタイルはミディアムでも十分できます。
華やかな髪飾りがポイントになりますが、こちらのスタイルは生け花を用いたそうです。
美容院などで生け花を使用したい場合は必ず前もって相談しておきましょう。

【振袖・袴】紐ポニーをミディアムでも

2022年に多く見かけた紐を使用したポニーテールアレンジは、ミディアムでも可能です。
長さがない分すっきりとした印象にはなりますが、盛り過ぎたくないけど個性も出したい…という人におすすめです。

ロングでおすすめの髪型5選

ロングヘアは着物ヘアの原点ともいえる和髪から、ボリューミーで華やかな巻き髪アレンジまで、アレンジの幅は無限大です。
現代ではストレートヘアを活かしたヘアスタイルも人気ですし、「とりあえず成人式までは髪を伸ばす」という人も多いですね。
普段着物には簡単なお団子ヘアも合いますので、悩んだらとりあえず伸ばしてみるのもおすすめです。

【お呼ばれ】定番!夜会巻き

着物に合わせる髪型の定番といえば、やはり夜会巻きです。
ロングヘアの美しい毛流れを魅せ、かんざしやコームとの相性もばっちりです。
留袖などの第一礼装にもぴったりなので、髪型に悩んだ時は夜会巻きを選べば間違いありません。

【普段着物】セルフ玉ねぎポニテ

自分でもできる玉ねぎポニーテールアレンジです。
全体をゆるく巻いてから等間隔でヘアゴムをして最後に少しずつ髪を引き出します。
洋服でももちろん可愛いですし、夏祭りの浴衣などに髪飾りも合わせてアレンジするととっても可愛いですよ。

【振袖・袴】アップスタイル

少し高めの位置でのアップスタイルです。
髪をまとめる位置を変えるだけでも印象が変わるので好みで選びましょう。

【振袖・袴】ラプンツェルアレンジ

数年前から安定した人気のある、ディズニー「塔の上のラプンツェル」に登場する主人公「ラプンツェル」風の編み下ろしスタイルです。

着物の衣紋を綺麗に見せるのであればサイド編み下ろしもおすすめです。

【振袖・袴】水引×金箔の一束アレンジ

ロングへアでかっこいいヘアスタイルなら、水引や紐を使った一束アレンジがおすすめ。
ひとつにまとめることでスタイリッシュさを演出し、振袖や袴にもよく似合います。

着物の髪型Q&A

着物に合わせる髪型を紹介してきましたが、実際にアップスタイルにしようとすると違和感があったり、老け感が出てしまったり、セルフスタイリングは難しかったり…と悩みは尽きません。
よくあるお悩みをまとめてみたので参考にしてみてください。

Q1.セルフヘアメイクのポイントは?

A.着付け前にメイク・ヘアセットは終わらせましょう。

髪の長さ別にセルフでもできるヘアスタイルを紹介しましたが、実際にセルフでヘアセットをやる時は必ず先に仕上げましょう。
着付けの後にやると整髪料が着物についたり、なにより腕を上げ下げしたりするのが大変です。
ただし、口紅だけは着付けやすべての身支度が終わったあとにしてくださいね。

着付け方法マニュアルはこちら↓

また、スタイリングは自分でやりたいけどうまくできない…という人には和装にも洋装にも合うフォーマルシニヨンの「ヘアピース」をおすすめします。
カラーバリエーションも豊富なため、ご自身の髪色に合わせて選んでください。

簡単にまとめ髪ができるヘアピースはこちら↓

Q2.着物の着付やヘアメイクを美容院でお願いするときに気を付ける点は?

A.こだわりがある場合は事前打ち合わせを必ずしましょう。

晴れの日、自分が主役でもお呼ばれの席でも気に入ったスタイルで出席したいですよね。
今回紹介したヘアスタイルも含めてですが、リンクを辿ると担当した美容師さんがわかる仕様になっています。

ヘアセットができます、という美容師さんであれば似た雰囲気にすることは可能ですが、人それぞれ髪質も毛量も長さも髪飾りも違う上にスタイリングも別の人にお願いするとなると、まったく同じ仕上がりにはなりません。

お願いしたいスタイリストさんが近場にいない場合は、一度打ち合わせの機会を設けてもらうと安心です。
着物屋さんで予約している場合は、ヘア体験会などのイベントをしている店舗もあるので問い合わせてみましょう。

日本髪やスジ盛など特殊な技術や時間が必要なヘアセットを希望の場合は事前相談が必須です。
予約する段階で確認するようにしましょう。

ちなみに、式当日は髪型を美容院でやってもらうとしても化粧にこだわりがある場合は自分でやった方がいい場合もあります。
お肌の関係で化粧品にこだわっている場合は持ち込みの相談もしてみましょう。

Q3.結婚式参加の時におすすめの髪型は?

A.お呼ばれにはすっきりとしたまとめ髪を選びましょう。

結婚式にゲストとして参加する場合、主役は新郎新婦です。
親族としても気を付ける点は同じですが、フォーマルな場で着物を着る場合はもちろん礼装になりますので、すっきりとしたまとめ髪や夜会巻きがおすすめです。

新郎新婦の母・仲人が着る「黒留袖」について↓

ゲストが着る「色留袖」について↓

ゲストが着る「訪問着」について↓

ゲストが着る「色無地」について↓

年齢やお顔立ちに合わせて前髪や顔周りのおくれ毛はアレンジしたり、全体的にふんわりとしたアップスタイルも良いですが、華やかすぎる髪飾りはNGです。

ゲストとして振袖を着る場合も、成人式で選んだ髪飾りが華やかすぎる場合は別のものを選びましょう。
キラキラするものや大ぶりのものは避け、飾りが小ぶりなつまみ細工や着物と色のバランスが取れたシンプルのものがおすすめです。

小ぶりのものがバラになっている髪飾りだとTPOに合わせて華やかさを調整できるため、他の髪飾りと組み合わせたり、小さい飾りだけで妹や子供の七五三で使えたりと使い勝手がいい為おすすめです。

Q4.入学式、卒業式参加の時におすすめの髪型は?

A.「自分が主役」なら好きに選びましょう。

大学や専門学校の卒業式で袴を着る場合の髪型は、結婚式ほど気を付けなくて大丈夫です。
式典の場ではありますが、「自分が主役」の晴れの舞台です。
成人式と同じく、好きな髪型を選びましょう。

袴に根強い人気を持つのは、ハイカラさんのイメージが強いハーフアップアレンジです。
髪飾りはリボンが王道ですが、振袖の髪飾りやドライフラワーなど組み合わせ次第でだいぶ印象が変わりますよ。

振袖にも袴にもおすすめ↓

ちなみに教員側で担任の先生として袴を着る場合や、親として子供の式に参加する場合は、やはり主役は子供たちになりますので華美すぎる髪型は避けましょう。
結婚式にゲストとして参加する時と同じように一歩引いたヘアスタイルを心掛けるのがおすすめです。

「子供の入学式・卒業式に着物は着ていい?」↓

まとめ

着物を着るとなるとルールやマナーが多くて不安になるかもしれませんが、実は「自分が主役かゲストか」というポイントさえ押さえれば案外柔軟なものなのです。

今回は冠婚葬祭などのお呼ばれの他、普段着物や振袖、袴などシーン別に髪型をピックアップしたのでご自身の立場と照らし合わせて選んでみてくださいね。

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